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少年K 3
 協和 住夫  - 04/1/20(火) 22:17 -

引用なし
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   小学生の彼は無口で、人見知りが激しいせいか
友達も少なく、週末はプラモデルを作っているか本を読んでいた。

その当時、Kの家から道路を挟んで斜め前の敷地には、市内でも一番大きい
スクラップ工場があった。
表には廃車が山と積まれ、それを囲むように廃電線の倉庫や
古本用の倉庫が建っている。
Kは学習教材を別にして、小学生の時代に本を買った記憶がない。
日曜は古本の倉庫に入り、日が暮れるまで「トム・ソーヤー」や
「岩窟王」「グリム童話」「飛ぶ船」などなど、かび臭い倉庫の中で
読みふけっているのが好きだった。
スクラップ工場の社長も近所のKは知っていたし、
あの時代はまだ18禁などの書物はなく、母も倉庫にいることには
安心しているようだった。

もっとも、性に対する興味もそれほどない。
しかし、体は成長するので否応なく知ることとなる。
彼の初めての射精は校庭である。
今思い返しても笑ってしまうのだが、本人にしてみれば
かなり恥ずかしかったと思う。

校庭の片隅には、鉄棒はもちろんブランコやジャングルジムなどがあり
その中の1つに竹のぼりの遊具がある。
平行に5本の竹が立っており、下側で太さ約10cm長さは約4m
もちろん竹であるから上に行くほど細くなる。
体育の時間で、先生はもちろんクラスメイトや憧れの君もいた。
Kは竹のぼりが得意で1番上まで行くことができる。

その時も、いつものように得意そうな顔をして1番上まで行った。
それは降りる時におきた。
なんとも云われぬ快感、初めての快感だったという。
手足の力は抜け、出してはいけないと思いながらやっと下に降りた
彼はおしっこが出てしまったと思ったらしい。
だが、それにしてはおかしい?
下まで流れてこないし、なにやらガベガベする。
栗の香りがした時、体育の男の先生はKを教室に戻るように告げた。
着替えなどない彼は、それから家に帰ってしまった。
母は何も言わず、怒ることもなかったという。
次の日、赤い顔をして教室に入ってくるKに対し
クラスメイトはいつもどうりに接していた。

                           続

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少年K 3 協和 住夫 04/1/20(火) 22:17

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